相性と結婚

マンネリ・倦怠期を感じたらどうする?「新しいことを一緒にする」研究で読み解く立て直し方

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山の景色が広がるハイキングコース
Photo: Jakub Hałun / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(特定の人を診断するものではありません。出典は末尾)。

会話はいつも同じ話題。休日の過ごし方も決まっている。嫌いになったわけではないのに、なんとなく退屈。そんなマンネリは、どの関係にも起こりうることです。研究では、退屈を放っておくと満足度の低下につながる一方、二人で「新しいこと」をするだけで関係の質が上がることが確かめられています。

3行でわかる

  1. 結婚7年目に「マンネリ」を感じていた夫婦ほど、9年後の16年目に満足度が大きく下がっていました(123組の追跡調査)。
  2. 二人で新しく少しドキドキする活動をすると、いつもどおりの活動より関係の質が上がりました。7分間の課題でも効果が見られています。
  3. 週90分「わくわくする活動」を一緒にする4週間の取り組みで、満足度が上がり、4か月後も開始前より高いままでした。

01何が起きているのか(マンネリの正体)

マンネリは、愛情が消えたしるしではありません。「同じことのくり返しで、二人でわくわくすることがない」状態です。研究では、この退屈さが親密さを弱め、満足度を下げる流れが示されています。

付き合い始めは、相手のことを知るたびに自分の世界が広がる感覚があります。心理学ではこれを「自己拡張(相手を通じて新しい経験や視点が増え、自分が広がる感覚)」と呼びます。

関係が安定すると、相手について新しく知ることは減っていきます。予定も会話も決まった形になります。これ自体は自然なことで、どちらかの努力不足ではありません。

ただ、研究が注目しているのは「退屈を感じたまま放っておくこと」です。最初のときめきが落ち着くこと自体は、「恋は盲目」の理想化の研究でも扱っているように、多くの関係で起こります。問題は、その後に二人で新しい経験を足しているかどうかです。

02研究でわかっていること

退屈は、何年も後の満足度の低下を予測していました。逆に、二人で新しく刺激のある活動をすると、短い実験でも数週間の取り組みでも、関係の質や満足度が上がりました。

Tsapelas・Aron・Orbuch(2009年)[1]

米国デトロイト周辺の夫婦123組に、結婚7年目と16年目の2回話を聞いた。7年目に「同じことばかりで、二人でわくわくすることがめったにない」と感じていた人ほど、16年目の満足度が大きく下がっていた。一方、7年目の満足度が低いことは、その後の退屈の増加を予測しなかった。

対象: 夫婦123組(9年間の追跡) / 限界: 研究者は「退屈が親密さを損ない、満足度を下げる」と考えているが、観察研究で因果は確定していない。数値の詳細は大学の発表による要約で確認した。

Aronら(2000年)[2]

新聞のアンケートと戸別調査では、二人で「わくわくする」活動をしていると答えた人ほど満足度が高く、その差は退屈さの違いで説明できた。3つの実験では、7分間の新しく刺激のある課題を一緒にしたカップルは、平凡な課題をしたカップルより関係の質が大きく上がった。

対象: アンケート・戸別調査・3つの実験室実験 / 限界: 実験の効果は課題の直後に測ったもので、どれくらい続くかはこの研究ではわからない。

Coulter・Malouff(2013年)[3]

101組のカップルを無作為に2つに分けた。50組には、わくわくする活動のアイデアを渡し、週90分一緒にするよう勧めるオンラインの4週間プログラムを行った。終了時、このグループは待機グループ(51組)より、関係のわくわく感・前向きな気分・満足度が高かった。4か月後も開始前より高いままだった。

対象: カップル101組(ランダム化比較試験) / 限界: 4か月後の比較は取り組んだグループ内の前後比較で、待機グループとの差ではない。

Muiseら(2019年)[4]

長く付き合っているカップルを対象にした3つの研究(日記・追跡・実験)で、自分の世界が広がるような活動を二人でしたときほど、相手への性的な欲求が高かった。その高まりは関係の満足度とも結びついていた。この効果は、楽しい気分や一緒に過ごした時間の長さだけでは説明できなかった。

対象: 長く付き合っているカップル(3研究) / 限界: 主に調べたのは相手への欲求と満足度で、ほかの面への効果はこの研究の範囲外。

Harasymchukら(2021年)[5]

交際中の人にデートを計画してもらい、1週間後に実際どうだったかを尋ねた。関係から「よいことを得たい」という目標を持つ人ほど、より刺激的で新しさのあるデートを計画し、その分デートから親密さを得ていた。

対象: 交際中の人(2研究) / 限界: どんなデートを選ぶかは本人に任されており、デートの内容を割り当てた実験ではない。

研究で見たものわかったこと数字
マンネリと長期の満足度7年目の退屈が、16年目の満足度の低下を予測[1]123組・9年間
新しく刺激のある課題平凡な課題より関係の質が上がった[2]7分間・3実験
わくわくする活動の習慣満足度が上がり、4か月後も開始前より高い[3]週90分・4週間・101組
自分が広がる活動相手への欲求が高まり、満足度とも結びつく[4]3研究

03見極めのサインと、小さな一歩

まず「退屈」なのか「相手への不満」なのかを分けます。退屈なら、二人ともやったことのない活動を週に一度足すのが、研究で効果が確かめられた方法です。

1

研究と同じ質問を自分にしてみる

「この1か月、同じことばかりで、二人でわくわくすることがめったにないと感じたか」。当てはまるなら、問題は相手の人柄より「二人の過ごし方」にある可能性が高い。

所要 3分

2

「二人ともやったことがないこと」を5つ書く

行ったことのない街、作ったことのない料理、初めての体験教室など。大がかりでなくてよい。大事なのは、いつもの店・いつもの映画ではないこと。

所要 10分

3

週に一度、まとまった時間を確保する

研究で使われた目安は週90分。毎週の予定に「新しいことをする時間」として入れ、交代で内容を決める。

所要 週90分

4

デートの目的を「楽しむ」に置く

「喧嘩しないように」より「二人で何を楽しめるか」を考えて計画する。研究では、よいことを得ようとする人ほど刺激的なデートを選び、親密さも高まっていた。

所要 5分

ただし、退屈と別の問題が重なっていることもあります。相手を見下す言葉が増えた、話しかけても無視される、行動を制限される。こうした状態は、新しい活動では解決しません。

04距離の取り方と相談先

マンネリだけで別れを急ぐ必要はありません。二人で新しいことを試しても話がかみ合わないときは、第三者に入ってもらう方法もあります。

  • 相手に伝えるときは「つまらない」ではなく「一緒に新しいことをしてみたい」と言う。責める言い方は、相手を守りの姿勢にさせやすい。
  • 日々の小さな感謝も、関係を保つ手がかりになります(感謝と恋愛の研究)。
夫婦の関係がこじれて二人では話し合えないときは、家庭裁判所の「夫婦関係調整調停(円満)」を利用できます。調停委員が双方の話を聞き、関係を修復する方法を一緒に考える手続きで、離婚すべきか迷っている人も使えます。申立ての費用は収入印紙1,200円分です。

05よくある質問

マンネリと倦怠期について、よくある疑問に確認できた研究の範囲で答えます。

マンネリを感じたら、別れたほうがいいですか?

マンネリだけでは、別れるべきかは決まりません。研究では、二人で新しく刺激のある活動をすると関係の質や満足度が上がることが確かめられています。まずは過ごし方を変えてみて、それでも否定や支配など別の問題があるなら、相談先を頼ってください。

倦怠期を抜け出すには、何をすればいいですか?

二人ともやったことのない活動を、定期的に一緒にすることです。101組を対象にした研究では、週90分わくわくする活動をする4週間の取り組みで、満足度が上がりました。

「刺激的な活動」は、旅行や大きなイベントでないとだめですか?

大がかりでなくてかまいません。実験では、7分間の新しく少しドキドキする課題でも、平凡な課題より関係の質が上がりました。大事なのは、いつもと違う新しさがあることです。

長続きする関係の土台については、「わかってくれる人」と長続きする理由(応答性の研究)もあわせて読むと整理しやすくなります。

出典

  1. Tsapelas, I., Aron, A., & Orbuch, T. (2009). Marital boredom now predicts less satisfaction 9 years later. Psychological Science, 20(5), 543-545. https://doi.org/10.1111/j.1467-9280.2009.02332.x(研究の要約: https://www.sciencedaily.com/releases/2009/04/090429172241.htm)
  2. Aron, A., Norman, C. C., Aron, E. N., McKenna, C., & Heyman, R. E. (2000). Couples' shared participation in novel and arousing activities and experienced relationship quality. Journal of Personality and Social Psychology, 78(2), 273-284. https://doi.org/10.1037/0022-3514.78.2.273
  3. Coulter, K., & Malouff, J. M. (2013). Effects of an intervention designed to enhance romantic relationship excitement: A randomized-control trial. Couple and Family Psychology: Research and Practice, 2(1), 34-44. https://doi.org/10.1037/a0031719
  4. Muise, A., Harasymchuk, C., Day, L. C., Bacev-Giles, C., Gere, J., & Impett, E. A. (2019). Broadening your horizons: Self-expanding activities promote desire and satisfaction in established romantic relationships. Journal of Personality and Social Psychology, 116(2), 237-258. https://doi.org/10.1037/pspi0000148
  5. Harasymchuk, C., Walker, D. L., Muise, A., & Impett, E. A. (2021). Planning date nights that promote closeness: The roles of relationship goals and self-expansion. Journal of Social and Personal Relationships, 38(5), 1692-1709. https://doi.org/10.1177/02654075211000436
  6. 裁判所「夫婦関係調整調停(円満)」 https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_02/index.html