別れと復縁

元恋人からの連絡は本気か、寂しいだけか。「キープ」と未練の研究でわかる見分け方

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昔ながらの電話機
Photo: Tess Mattew / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(特定の人を診断するものではありません。出典は末尾)。

元恋人からの連絡だけで、本気か寂しいだけかを見分けることはできません。研究では、ひとりでいることへの不安が強い日ほど、元恋人を恋しく思い、よりを戻そうとする行動が増えていました。見るべきなのは連絡の熱量ではなく、タイミングと中身、そしてあなた自身の回復です。

3行でわかる

  1. 別れたあとに「ひとりでいるのが怖い」という気持ちが強い日ほど、元恋人を恋しく思い、よりを戻そうとする行動が増えていました。
  2. 元恋人は「キープ(back burner)」の相手になりやすく、そうでない相手より連絡が多くなります。連絡の多さは、本気の証拠になりません。
  3. 元恋人と連絡を取ることの影響は、別れを受け入れられているかで変わりました。受け入れきれていない人では、連絡がある人ほど心の状態が悪いという結果でした。

01何が起きているのか(悩みの正体)

元恋人からの連絡は、「あなたとやり直したい」と「いまひとりでいたくない」の両方から生まれます。外から見ると同じ「元気?」なので、言葉だけでは区別がつきません。

別れて数週間、数か月たったころに「元気?」と届く。うれしい気持ちと、また振り回されるのではという不安が同時に来ます。返事をしたら期待してしまう。無視したら、本気だった場合に後悔するかもしれない。迷うのは自然なことです。

恋愛研究には「バックバーナー(back burner)」という言葉があります。コンロの奥の火口で鍋を弱火にかけておくように、将来の恋愛や性的な関係の可能性を残すために連絡を取り続ける相手のことです。日本語でいう「キープ」に近い考え方です。そして研究では、元恋人はこの「キープ」の相手になりやすいことがわかっています。

つまり問題は、相手の気持ちが本物かどうかだけではありません。その連絡が、関係をやり直すためのものか、可能性を手元に残しておくためのものか、という違いです。復縁が実際にどれくらい起きるかは復縁の成功率の記事、友達に戻れるかは元恋人との友人関係の記事で扱っています。この記事は、連絡が来たその時点でどう受け止めるかに絞ります。

02研究でわかっていること

ひとりへの不安が強い日ほど、元恋人への未練とよりを戻す行動が増えていました。元恋人がキープの相手だと連絡は増えますが、それは連絡した側の後ろめたさや落ち込みとも結びついていました。

1か月・117人
別れた直後の人を1か月、毎日追った研究で、「ひとりが怖い」気持ちが強い日ほど、元恋人とよりを戻そうとする行動が増えていました[2]。

Spielmann・MacDonald・Joel・Impett(2016年)[2]

ひとりでいることへの恐れが強い人ほど、元恋人を強く恋しく思っていた。この恐れは、どちらが別れを切り出したかに関係なく、別れたあとに強まった。日ごとに見ると、恐れが強い日ほど元恋人への未練とよりを戻そうとする行動が増えた。逆に、未練や復縁の試みが恐れを強める向きの関係は見られなかった。

対象: 調査研究209人(平均30歳)と、別れたばかりの人の1か月の日記研究117人(平均27歳) / 限界: 本人の自己報告で、相手側の気持ちは調べていない。

Banas・Dibble・Bessarabova・Drouin(2021年)[1]

交際中の大人を調べると、いちばん気になるキープの相手が元恋人だった人は、元恋人でない人より、その相手とネット上で多く連絡を取っていた。連絡が多いほど性的な関係にも進みやすく、それは本人の否定的な気分と結びついていた。性的な関係がなくても、連絡の多さや、元恋人をキープしていること自体が否定的な気分と結びついていた。

対象: 交際中の大学生ではない大人246人(オンライン調査) / 限界: 一時点の調査で、因果の向きはわからない。連絡を受け取る側ではなく、連絡する側を調べた研究。

Mason・Sbarra・Bryan・Lee(2012年)[3]

別居から平均3.77か月の人のうち、82.5%が元の配偶者と連絡を取っていた。別れを受け入れられていない人では、連絡がある人のほうが心の状態が悪かった。一方、受け入れられている人では、連絡がある人のほうがむしろ状態がよかった。連絡の影響は、受け入れの度合いで逆になっていた。

対象: 最近別居した既婚者137人(平均40.6歳) / 限界: 一時点の調査で、著者らも因果の順番は特定できないと述べている。性的な接触については、受け入れられていない人でむしろ状態がよいという結果もあり、単純には言えない。

Dibble・Drouinらの研究(研究者本人の解説記事、2016年)[5]

若い大人376人を調べた研究では、キープの相手は平均5.6人いた。交際中でキープの相手がいる人の32%は、そのすべてを恋人に隠していた。キープの相手がいることと、いまの恋人への気持ちの強さには関係が見られなかった。

対象: 若い大人376人 / 限界: 論文本体ではなく、共著者が書いた解説記事で確認した数値。元恋人だけを分けた集計ではない。

03見抜くサインと、身を守る小さな一歩

見るべきは連絡の熱量より、タイミングと中身です。相手が寂しくなる時期に偏っていないか、別れた理由に触れているかを確かめ、返事の前に自分の受け入れの度合いを先に確かめます。

次の表は、研究の結果から考えた手がかりです。研究が「この見分け方で当たる」と確かめたものではありません。1つ当てはまるだけで決めつけず、いくつか重なるかを見てください。

見るところ寂しさ・キープ寄りの手がかりやり直す気持ち寄りの手がかり
タイミング相手が別の人と別れた直後や、ひとりになったときに集中する[2]相手の状況が落ち着いている時期に、考えたうえで連絡してくる
中身「元気?」「懐かしいね」など、可能性を残すだけのやり取りが続く[1]別れた理由にふれ、何が変わったかを具体的に話す
会う提案会う話がすぐ2人きりや体の関係に向かう[1]昼間や人目のある場所で、まず話し合う場をつくろうとする
相手の交際状況恋人がいるのに、そのことを伏せて連絡してくる[5]いまの関係をはっきりさせたうえで連絡してくる
断ったあとしばらくすると同じ連絡が戻ってくるあなたの答えを受け止め、ペースを尊重する
1

返事の前に、自分の受け入れの度合いを確かめる

「まだ相手のSNSを何度も見ている」「戻れるなら戻りたい」が当てはまるなら、別れを受け入れきれていない状態です。この状態では、連絡がある人ほど心の状態が悪いという結果が出ています[3]。

所要 3分

2

連絡が来た日付と、その時の相手の状況をメモする

数回分を並べると、相手が寂しくなる時期に偏っているかが見えてきます。1回の連絡で判断しないためのメモです。

所要 1分

3

「どうして連絡をくれたの?」と一度だけ聞く

本気なら、別れた理由と、そのあと何が変わったかを言葉にできるはずです。答えがあいまいなまま会う約束だけが進むなら、いったん立ち止まります。

所要 1分

4

返事をしない、という選択も残しておく

連絡に答える義務はありません。迷うときは「いまは返事をしない」と決め、数日おいてから考え直してもかまいません。

所要 0分

04距離の取り方と相談先

まだ未練が強いなら、連絡の頻度を自分で決めて距離を取るほうが、自分の回復を守れます。断ったのに連絡やつきまといが続いて怖いときは、警察相談専用電話(#9110)に相談できます。

  • 立ち直りを優先したい時期は、通知を切る、返事は日中だけにするなど、連絡のペースを自分で握ります。SNSで相手の様子を見続けてしまう悩みはSNSでの元恋人チェックの記事にまとめています。
  • ほかにも出会いはあると思えることが、元恋人を手放す助けになったという実験もあります。特に、見捨てられる不安が強い人で見られた結果です[4]。新しい人を急いで探す必要はありませんが、「この人しかいない」と思い込まないことが大切です。
  • よりを戻すと決めた場合も、別れと復縁を繰り返す関係には特有の難しさがあります。復縁を繰り返す関係の研究も読んでおくと、同じ別れ方をくり返さない準備になります。
  • 気持ちの立て直しには、失恋から立ち直る方法を比べた研究も役立ちます。
はっきり断ったのに連絡や待ち伏せが続くのは、気持ちの問題ではなく身を守る問題です。犯罪に当たるかわからない段階でも、警察相談専用電話(#9110)でストーカーなどの相談ができます(警察庁)[6]。気持ちの落ち込みが長く続くときは、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556、受付時間は都道府県で異なる)も使えます(厚生労働省)[7]。

05よくある質問

元恋人からの連絡について、よく検索される疑問に、確認できた研究の範囲で答えます。

元恋人から「元気?」と連絡が来るのは、復縁したいサイン?

それだけでは判断できません。研究では、元恋人は将来の可能性を残しておく「キープ」の相手になりやすく、連絡が多いことは本気の証拠になりませんでした。別れた理由にふれる話が出るかどうかを見てください。

元恋人が寂しいだけか、本気か見分ける方法は?

確実な見分け方を確かめた研究はありません。手がかりは、連絡が相手のひとりになった時期に偏っていないか、別れた理由と変わった点を具体的に話せるか、会う話が2人きりや体の関係にすぐ向かわないかです。いくつか重なるかで判断します。

元恋人からの連絡は無視してもいい?

無視してかまいません。連絡に答える義務はありません。別れを受け入れきれていない人では、元恋人と連絡がある人ほど心の状態が悪いという研究があります。断っても連絡が続いて怖いときは、警察相談専用電話(#9110)に相談できます。

恋人がいるのに元恋人が連絡してくるのはなぜ?

将来の可能性を残しておくためのことがあります。研究者の解説では、交際中でキープの相手がいる人の32%が、そのすべてを恋人に隠していました。キープの相手がいることと、いまの恋人への気持ちの強さには関係が見られなかったため、連絡が来ても相手がいまの恋人と別れるとは限りません。

出典

  1. Banas, J. A., Dibble, J. L., Bessarabova, E., & Drouin, M. (2021). Simmering on the Back Burner or Playing with Fire? Examining the Consequences of Back-Burner Digital Communication Among Ex-Partners. Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking, 24(7), 473-479. https://doi.org/10.1089/cyber.2020.0717
  2. Spielmann, S. S., MacDonald, G., Joel, S., & Impett, E. A. (2016). Longing for Ex-Partners out of Fear of Being Single. Journal of Personality, 84(6), 799-808. https://doi.org/10.1111/jopy.12222
  3. Mason, A. E., Sbarra, D. A., Bryan, A. E. B., & Lee, L. A. (2012). Staying connected when coming apart: The psychological correlates of contact and sex with an ex-partner. Journal of Social and Clinical Psychology, 31(5), 488-507. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4495913/
  4. Spielmann, S. S., MacDonald, G., & Wilson, A. E. (2009). On the rebound: Focusing on someone new helps anxiously attached individuals let go of ex-partners. Personality and Social Psychology Bulletin, 35(10), 1382-1394. https://doi.org/10.1177/0146167209341580
  5. Drouin, M. (2016). 5 Facts About Back Burner Relationships. Psychology Today(Dibble & Drouin, 2014, Computers in Human Behavior, 34, 96-100 と Dibble, Drouin, Aune & Boller, 2015, Communication Quarterly, 63, 329-344 の共著者による解説). https://www.psychologytoday.com/us/blog/love-online/201606/5-facts-about-back-burner-relationships
  6. 警察庁 犯罪被害者等施策ホームページ「ストーカー」(警察相談専用電話 #9110). https://www.npa.go.jp/hanzaihigai/portal/search/kensaku/st/index.html
  7. 厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談. https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/tel/