駆け引きと心理

好きな人へのLINE、自分からどう送ればいい?質問・自己開示・返信の間隔の研究

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手に持ったスマートフォンの画面
Photo: Santeri Viinamäki / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(特定の人を診断するものではありません。出典は末尾)。

好きな人にLINEを送る前、文面を何度も書き直したり、送る時間を迷ったりするのは自然なことです。研究で好感と結びついていたのは、駆け引きや返信の速さより、相手の話を受けた質問と、自分のことを少しずつ話すやり取りでした。送る側が気をつけたいのは、量や速さより「応じ方」です。

3行でわかる

  1. 文字だけのやり取りでも、質問と自分の話(自己開示)が多いほど、相手への好感が高まっていました。
  2. 好かれやすかったのは、相手の話を受けて深める「フォローアップの質問」をする人でした。
  3. 交際中の調査では、連絡の多さより、気持ちを伝える内容か、傷つける内容かが関係の感じ方と結びついていました。

01何が起きているのか(「どう送るか」で迷う理由)

メッセージは表情や声が伝わらないぶん、相手の反応が読みにくく、送る側は文面や間合いを考えすぎてしまいます。迷いの多くは、正解の「送り方」があるはずだと思うことから生まれます。

「すぐ返すと重いと思われる」「自分から送りすぎるとしつこい」といった助言はよく見かけます。けれど、返信の速さそのものと好意を直接調べた決定的な研究は見当たりません(既読からの返信スピードは好意のサインか)。

わざと関心がないように振る舞う駆け引きも、それだけでは好意を高めないことが報告されています(手に入りにくい相手ほど魅力的に見えるのか)。この記事では、相手のサインを読むのではなく、送る側が何をすればよいかに絞って研究を見ていきます。

02研究でわかっていること

文字のやり取りでは、質問と自己開示が好感を高めていました。交際中は、連絡の頻度より内容と「応じてもらえている感じ」が満足度と結びつき、頻度の効果は状況で変わりました。

81組文字だけ・映像つき・対面に分かれて会話した男女のペア[1]
647人メッセージの頻度と応じ方を調べた交際中の若者[5]

Antheunis・Valkenburg・Peter(2007年)[1]

男女81組を、文字だけのやり取り、映像つきのやり取り、対面の3つの条件に分けた実験。文字だけだからといって好感が直接下がったり上がったりはしなかった。ただ、文字だけの条件では、自分のことを話す量(自己開示)と、相手に直接たずねる質問が増え、その両方が相手への好感を高めていた。

対象: 男女81組 / 限界: 実験室での1回の会話で、片思いの相手や長い付き合いを調べたものではない。

Huangら(2017年)[2]

オンラインでの初対面の会話とスピードデーティング(短い会話を次々にする出会いの場)を調べた3つの研究。質問を多くする人、特に相手の話を受けて深める「フォローアップの質問」をする人ほど、相手から好かれていた。質問によって「話を聞いて理解してくれる人」と感じられることが、好感につながっていた。

対象: 初対面の会話とスピードデーティング / 限界: 初対面の短い会話が中心で、質問を増やす効果がずっと続くかはわからない。

Collins・Miller(1994年)[3]

自己開示と好意の研究をまとめたメタ分析(複数の研究を統合する分析)。深い話を打ち明ける人は好かれやすく、人は好きな相手により多く話し、話した相手をより好きになる、という3つの関係がそれぞれ確認された。関係の強さは研究の方法や話の内容、話す人の性別で変わっていた。

対象: 自己開示と好意に関する過去の研究 / 限界: 恋愛感情やメッセージに限った分析ではない。

Schadeら(2013年)[4]

交際中の18〜25歳276人の調査。気持ちを伝えるためのメッセージは、相手とのつながりの感じ方の高さと結びついていた。一方、男性が相手を傷つけるためにメッセージを使うことは、つながりの感じ方や満足度の低さと結びついていた。男性のメッセージの頻度そのものは、2人の満足度の低さと関連していた。

対象: 交際中の若者276人 / 限界: 1回のアンケート調査で、原因と結果の向きはわからない。

Holtzmanら(2021年)[5]

交際中や恋愛関係にある18〜25歳647人の調査(うち36.5%が遠距離)。遠距離の人では、メッセージの多さと、相手のメッセージでの応じ方のよさが、どちらも満足度の高さと結びついていた。近くに住む人では、どちらも満足度と関連しなかった。

対象: 心理学の授業を受ける大学生中心の647人 / 限界: 1問ずつの自己申告で、相関を見た研究のため因果はわからない。

送り方研究でわかったこと判定
相手の話を受けた質問質問する人ほど好かれていた[1][2]手がかりになる
自分のことを少し話す話す人は好かれやすく、話した相手も好きになる[1][3]手がかりになる
気持ちを伝える一言つながりの感じ方の高さと結びつく[4]手がかりになる
送る回数を増やす遠距離では満足度と結びつき、近距離では関連なし[5]。男性の頻度が満足度の低さと関連した調査もある[4]状況しだい
返信をわざと遅らせる速さと好意を直接調べた決定的な研究は見当たらない根拠が乏しい

03送るときの小さな一歩

駆け引きより、相手の話を受けた質問と、自分の話を少し添えることを優先します。送る回数は、相手のペースに合わせて調整すれば十分です。以下は研究から考えた工夫です。

1

相手の言葉を1つ拾って質問する

「どうだった?」だけでなく、相手が書いた言葉を1つ使って聞く。「その店、何が一番おいしかった?」のように、話の続きを促す質問にする。

所要 1分

2

質問のあとに、自分のことを一言添える

聞くだけだと取り調べのようになりやすい。「私はこの前〜だった」と、軽い自分の話を1文足して、交互に話せる形にする。

所要 1分

3

打ち明ける深さは、相手に合わせて少しずつ

いきなり重い悩みを送らず、相手が話した深さに近いところで返す。打ち明け話は、やり取りの中で少しずつ深まるものと考える。

所要 送る前の数秒

4

うれしかったことは、そのまま言葉にする

「教えてくれてありがとう」「話せて楽しかった」など、気持ちを短く伝える。相手を傷つけるための文面は、男性の調査で満足度の低さと結びついていた。

所要 30秒

5

間隔は「待つ」より「相手のペースに合わせる」

返信の速さを計算して遅らせる必要はない。相手の返信の間隔や長さを見て、それより極端に多く・長くならないように送る。

所要 意識するだけ

質問されると相手を好きになりやすいという点は、受け取る側から見ると「脈ありの勘違い」も生みます(質問が多いのは脈ありサインか)。自己開示の研究については自分の話を打ち明けてくるのは脈ありサインか、絵文字の効果は絵文字やスタンプが多いのは好意のサインかにまとめています。

04距離の取り方と相談先

返信がない、断られたときは、送る回数を増やさず一度止めます。拒まれたのに連続してメッセージを送る行為は、ストーカー規制法の規制対象になり得ます。

  • 未読や既読のまま返事がないときは、続けて何通も送らない。気になる気持ちは、送る前にメモに書き出して落ち着かせる(既読・未読への不安はどこから来るのか)。
  • はっきり断られたら、それ以上は送らない。警視庁は、拒まれたにもかかわらず連続して電話やメール等を送る行為を、規制される「つきまとい等」の1つとして説明しています[6]。
  • 反対に、自分が断ったのにメッセージが続いて怖いときは、一人で抱えずに相談する。
しつこい連絡やつきまといで不安があるときは、警察相談専用電話(#9110)や最寄りの警察署に相談できます。危険を感じたときは110番に通報してください。

05よくある質問

好きな人へのメッセージの送り方について、確認できた研究の範囲で答えます。

好きな人へのLINEは、自分から送ってもいいですか?

送ってかまいません。文字だけのやり取りでも、質問と自分の話が多いほど好感が高まったという実験があります。大切なのは送る順番より、相手の話を受けて応じることです。

返信はわざと遅らせたほうがいいですか?

その必要を示す確かな研究は見当たりません。わざと関心がないように振る舞う駆け引きも、それだけでは好意を高めないと報告されています。相手の返信のペースに合わせるくらいで十分です。

好きな人には、どんな話題を送ればいいですか?

相手が話したことを1つ拾って深める質問が向いています。質問、特にフォローアップの質問をする人ほど好かれていました。質問のあとに自分の話を一言添えると、やり取りが一方通行になりにくくなります。

毎日LINEしたほうが仲良くなれますか?

回数だけでは決まりません。交際中の人の調査では、メッセージの多さが満足度と結びついたのは遠距離の人だけで、近くに住む人では関連がありませんでした。回数より、気持ちを伝える内容かどうかを見ましょう。

出典

  1. Antheunis, M. L., Valkenburg, P. M., & Peter, J. (2007). Computer-mediated communication and interpersonal attraction: An experimental test of two explanatory hypotheses. CyberPsychology & Behavior, 10(6), 831-835. https://doi.org/10.1089/cpb.2007.9945
  2. Huang, K., Yeomans, M., Brooks, A. W., Minson, J., & Gino, F. (2017). It doesn't hurt to ask: Question-asking increases liking. Journal of Personality and Social Psychology, 113(3), 430-452. https://doi.org/10.1037/pspi0000097
  3. Collins, N. L., & Miller, L. C. (1994). Self-disclosure and liking: A meta-analytic review. Psychological Bulletin, 116(3), 457-475. https://doi.org/10.1037/0033-2909.116.3.457
  4. Schade, L. C., Sandberg, J., Bean, R., Busby, D., & Coyne, S. (2013). Using technology to connect in romantic relationships: Effects on attachment, relationship satisfaction, and stability in emerging adults. Journal of Couple & Relationship Therapy, 12(4), 314-338. https://doi.org/10.1080/15332691.2013.836051
  5. Holtzman, S., Kushlev, K., Wozny, A., & Godard, R. (2021). Long-distance texting: Text messaging is linked with higher relationship satisfaction in long-distance relationships. Journal of Social and Personal Relationships, 38(12), 3543-3565. https://doi.org/10.1177/02654075211043296
  6. 警視庁「ストーカー規制法」 https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/dv/kiseho.html