脈あり・好意のサイン

好意を示されると好きになるのか。「好意の返報性」の研究

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並んで歩く二人
Photo: Slaunger / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(特定の人を診断するものではありません。出典は末尾)。

「自分に気がある態度を見せれば、相手も好きになってくれるかもしれない」という考え方は、心理学で「好意の返報性(reciprocity of liking)」と呼ばれる現象と重なります。ただし研究が示すのは、好意を示せば必ず好かれるという単純な話ではありません。「好かれている」と感じる期待そのものが自分の好意を押し上げる一方、実際に交際へ進むかどうかには、互いだけに向く特別な好意が関わっていました。

3行でわかる

  1. 大学生142人がオンラインで15分間、自己開示を伴う会話をする実験では、「相手に好かれている」という期待が強い人ほど、自分の相手への好意も高くなる関連が確認された(相関係数r=.26)。
  2. 同じ実験で、参加者は自分がどれくらい好かれているかを実際より低く見積もっていた(7点満点中、予想は平均4.75点、相手の実際の評価は平均5.42点)。
  3. 559人・6,600件以上のお見合いを追ったスピードデートの調査では、周りからの人気とは別に「その人だけに向く特別な好意」が、後日の交際や恋愛的関心に進む確率を上げていた。

01何が起きているのか(悩みの正体)

「好意を示せば好かれる」という感覚は、社会心理学で「好意の返報性」と呼ばれる現象と重なるが、一方通行の単純な効果ではない。

好意を示されると、その相手を好きになりやすい――この感覚は「好意の返報性(reciprocity of liking)」と呼ばれる現象と近いものです。相手が自分を好きだと知る、あるいはそう期待するだけで、自分の中の好意も動く、という考え方です。

ただし、この効果がどこまで実際の相性と結びつくのか、それとも一時的な思い込みにすぎないのかは別の問題です。研究は「好かれている期待」「実際の相手の評価」「交際に進むかどうか」を分けて確認しています。

02研究でわかっていること

「好かれている」という期待は自分の好意を高めるが、人は自分が思うより好かれていることが多く、交際に進むかどうかには別の要因も関わる。

Sprecher(2021)[1]

米国の大学生142人(71組)が、初対面の相手とオンラインビデオ通話で15分間、自己開示を伴う会話をする実験。会話前に「相手に好かれそう」という期待を尋ねたところ、この期待が強い人ほど、会話後に自分が相手に抱く好意や好感度も高いという関連が確認された(相関係数r=.26、p<.01)。

対象: 米国中西部の大学生142人(71組) / 限界: 1回限りの短い会話実験で、実際の交際関係を長期間追ったものではない。

Sprecher(2021)[1]

同じ実験で、参加者が「自分がどれくらい好かれたと思うか」(平均4.75点、7点満点)と、相手が実際につけた好意の評価(平均5.42点)を比べると、参加者は自分の好かれ具合を実際より低く見積もっていた(p<.001)。また、好かれている期待が強すぎた場合には、かえって会話後の好意がわずかに下がる傾向も見られた。

対象: 同上142人 / 限界: 自己申告どうしの比較で、行動そのものを観察したものではない。

Baxterら(2022)[2]

3つのスピードデート研究(参加者559人、6,600件以上のお見合い、追跡調査6,100件以上)を分析した研究。周りからの人気の高さ(相手効果、オッズ比1.15〜2.45)とは別に、「その相手だけに特別に抱く好意」(関係効果、オッズ比1.43〜1.75)が強いペアほど、後日の交際や恋愛的関心に進みやすいことがわかった。

対象: 速攻デート参加者559人、3つの独立した研究の追跡調査 / 限界: 恋愛的関心や交際の意思を調べたもので、関係の長期的な質や継続までは対象にしていない。

Devenportら(2023、レビュー)[3]

長期的な交際相手選びに関する研究をまとめたレビュー。互いへの好意(好意の返報性)は、関係が成立するための「ほぼ必須の条件」とされる一方、パートナー選びの研究全体では見過ごされがちな要素だと指摘している。

対象: 既存研究のレビュー / 限界: 新しいデータを集めたものではなく、既存研究の整理にとどまる。

03見抜くサインと、身を守る小さな一歩

「好かれているはず」という思い込みに流されすぎず、自分が感じている以上に好かれている可能性も意識する。

1

期待と実際を分けて考える

「好かれていそう」と感じるときほど自分の好意も上がりやすいとわかっていれば、浮かれすぎずに相手の反応を確かめる余裕が持てる。

所要 1分

2

「嫌われたかも」で決めつけない

研究では、多くの人が自分の好かれ具合を実際より低く見積もっていた。連絡を1通送る、次に会う約束をするなど、小さな行動で確かめてみる。

所要 5分

3

「誰にでも好意的」か「自分にだけ」かを見る

交際や恋愛的関心に進みやすかったのは、特定の相手だけに向く特別な好意があった場合。態度が自分だけに向いているかを振り返る。

所要 3分

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04勘違いと、注意したいこと

好意の返報性は自然な心理だが、出会って間もない相手からの不自然に強すぎる好意表現には注意が必要。

  • 出会って間もないのに「運命だ」「こんなに人を好きになったのは初めて」など、過剰な好意表現は、自然な相性の積み重ねとは別のサインであることがある。「ラブボミング(love bombing)」と呼ばれる手口の特徴と重なる場合もある。
  • 「誰にでも同じように好意的な態度」を取る人は、特別に好かれていると感じても、相手にとっては特別な好意ではない可能性がある。
  • 一度のやり取りだけで好意の有無を決めつけず、継続的なやり取りの中で確かめる。

05よくある質問

好意を示せば、相手も自分を好きになってくれますか?

研究では、「相手に好かれていそう」という期待が強い人ほど自分の好意も高まる関連が確認されていますが、これは一方的に好意を示せば必ず相手の気持ちが変わるというものではありません。実際に交際や恋愛的関心に進みやすかったのは、互いに向け合う特別な好意がある場合でした。

自分だけが好きで、相手はそうでもないと感じるときはどうすればいいですか?

研究では、多くの人が自分がどれくらい好かれているかを実際より低く見積もっていることがわかっています(好意のギャップ)。感じ方だけで判断せず、連絡を1通送る、次に会う約束をするなど、小さな行動で確かめてみる方法もあります。

出典

  1. Sprecher, S. (2021). The role of expectations for liking and other positive affiliative outcomes in the get-acquainted process that occurs over computer-mediated video communication. Current Psychology, 42(2), 1044-1057. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7901865/
  2. Baxter, A., Maxwell, J. A., Bales, K. L., Finkel, E. J., Impett, E. A., & Eastwick, P. W. (2022). Initial impressions of compatibility and mate value predict later dating and romantic interest. Proceedings of the National Academy of Sciences, 119(45), e2206925119. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9659375/
  3. Devenport, S., Davis-McCabe, C., & Winter, S. (2023). A critical review of the literature regarding the selection of long-term romantic partners. Archives of Sexual Behavior, 52(7), 3025-3042. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10684645/