駆け引きと心理

「体の浮気」と「心の浮気」、許せないのは男女で違うのか。嫉妬の研究

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Table set up for two people taking an "eat and geek" at a cafe in Uptown New Orleans.  Hot coffee drink, bottled water, bagel, cold coffee d
Photo: Infrogmation of New Orleans / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(特定の人を診断するものではありません。出典は末尾)。

「男性は体の浮気、女性は心の浮気が許せない」。そんな話を聞いたことがあるかもしれません。パートナーとの間で、浮気の線引きが合わずに不安になることもあるでしょう。研究を見ると、男女差は確かに見られる一方、聞き方や状況によって大きく変わることがわかってきました。

3行でわかる

  1. 2択で「体の浮気と心の浮気、どちらがつらいか」を聞くと、男性の方が体の浮気をつらいと答える差が、16〜19歳の1,266人でも見られた。
  2. 一方、2択以外の聞き方では男女差が消え、男女とも体の浮気の方をより強くつらいと答えた研究もある。
  3. 浮気の相手が同性の場合や、同性愛の人では、この男女差は見られなかった。

01何が起きているのか

「男性は体の浮気、女性は心の浮気に強く嫉妬する」という説は、進化心理学から提案されました。ただし、その根拠には今も議論があります。

この説では、男性は子どもが自分の子か確信できないため体の浮気に、女性はパートナーの協力を失うことを恐れて心の浮気に、より強く反応するよう進化したと考えます。

多くの研究は、「体の浮気」と「心の浮気」の場面を思い浮かべてもらい、どちらがよりつらいかを2択で選んでもらう方法を使ってきました。

一方で、この差は聞き方によって生まれているだけではないか、という反論もあります。どちらの立場にも研究があり、結論は一つにまとまっていません。

02研究でわかっていること

2択で聞くと男女差は安定して見られます。ただし、聞き方を変えたり、浮気の相手が同性だったりすると、差は小さくなったり消えたりします。

Larsenら(2021)[1]

16〜19歳の高校生1,266人に、浮気の場面を2択で答えてもらった。大人を対象にした研究と同じく、男子の方が女子より、体の浮気をつらいと答えた。年齢や恋人の有無、性経験は、この差に影響していなかった。

対象: 16〜19歳の高校生1,266人 / 限界: 2択の回答方式のみで、実際の浮気への反応を見たものではない。

DeStenoら(2002)[2]

男女差は2択で答えてもらったときにだけ見られ、ほかの測り方では差が出なかった。男女とも、体の浮気の方により強い嫉妬を感じると答えていた。考える余裕を奪う条件では、2択での差も消えた。

対象: 2つの実験の参加者 / 限界: 仮定の場面への回答で、現実の関係での反応とは異なる可能性がある。

Sagarinら(2012)[3]

異性愛の男女では、パートナーが異性と浮気する場面で男女差が見られたが、同性と浮気する場面では差がなかった。同性愛の男女では、どちらの場面でも男女差は見られなかった。

対象: ウェブ調査に答えた、さまざまな性的指向の人たち / 限界: 仮定の場面への回答にもとづく。

Pollet & Saxton(2020)[4]

339人と456人の2つの再現研究と、合計5,899人分のメタ分析で、恋敵の外見の魅力に対しては、女性の方がわずかに強く嫉妬する傾向があった。一方、恋敵の強さや支配性への反応に男女差は確認されなかった。

対象: 再現研究2件とメタ分析 / 限界: 効果は小さく、個人差の方が大きい。

03見抜くサインと、身を守る小さな一歩

男女差の話より、2人にとって何が「浮気」なのかをすり合わせることが大切です。嫉妬が束縛に変わっていないかも確かめます。

1

「どこからが浮気か」を言葉にして話す

2人きりで食事、連絡のやりとり、SNSでのやりとりなど、どこからが嫌かを具体的に伝え合います。性別で決めつけず、相手本人の考えを聞きます。

所要 15分

2

自分がつらく感じるポイントを知っておく

体の浮気と心の浮気のどちらがつらいかは、性別より個人差が大きいことがあります。自分が何に一番傷つくかを知っておくと、気持ちを伝えやすくなります。

所要 5分

3

嫉妬が束縛になっていないかを見る

スマホを勝手に見る、交友関係を制限する、居場所を常に報告させるといった行動は、嫉妬ではなく支配のサインです。どちらの側でも起きていないかを確かめます。

所要 数秒

04距離の取り方と相談先

嫉妬そのものは自然な感情です。ただし、相手の行動を制限したり監視したりする形になったら、距離を取ることを考えてください。

嫉妬を理由に、行動を制限されたり、スマホを見られたり、怒鳴られたりしているときは、DV相談ナビ(#8008)や24時間対応のDV相談+(0120-279-889)に相談できます。

05よくある質問

浮気と嫉妬について、よく検索される疑問に研究の範囲で答えます。

男性は体の浮気、女性は心の浮気が許せないって本当?

2択で聞くと、そうした傾向は繰り返し見られます。ただし、ほかの聞き方では男女差が消え、男女とも体の浮気をよりつらいと答えた研究もあります。性別だけで決めつけない方がよいでしょう。

なぜ男女差があると考えられているの?

進化心理学では、男性は子どもが自分の子か確信できないため体の浮気に、女性はパートナーの協力を失うことを恐れて心の浮気に、強く反応するよう進化したと説明します。ただし、この説明には反論もあります。

恋敵が美人・イケメンだと嫉妬は強くなる?

合計5,899人分のメタ分析では、恋敵の外見の魅力に対して、女性の方がわずかに強く嫉妬する傾向がありました。ただし差は小さいものでした。

嫉妬するのは愛情の証ですか?

嫉妬は自然な感情ですが、スマホを勝手に見る、交友関係を制限するといった行動につながる場合は、支配のサインになりえます。

出典

  1. Larsen, P. H. H., Bendixen, M., Grøntvedt, T. V., Kessler, A. M., & Kennair, L. E. O. (2021). Investigating the emergence of sex differences in jealousy responses in a large community sample from an evolutionary perspective. Scientific Reports, 11, 6485. https://doi.org/10.1038/s41598-021-85997-7
  2. DeSteno, D., Bartlett, M. Y., Braverman, J., & Salovey, P. (2002). Sex differences in jealousy: Evolutionary mechanism or artifact of measurement? Journal of Personality and Social Psychology, 83(5), 1103-1116. https://doi.org/10.1037/0022-3514.83.5.1103
  3. Sagarin, B. J., Becker, D. V., Guadagno, R. E., Wilkinson, W. W., & Nicastle, L. D. (2012). A reproductive threat-based model of evolved sex differences in jealousy. Evolutionary Psychology, 10(3), 487-503. https://europepmc.org/article/MED/22947673
  4. Pollet, T. V., & Saxton, T. K. (2020). Jealousy as a Function of Rival Characteristics: Two Large Replication Studies and Meta-Analyses Support Gender Differences in Reactions to Rival Attractiveness But Not Dominance. Personality and Social Psychology Bulletin. https://doi.org/10.1177/0146167220904512