一度浮気した人は、また浮気するのか。484人を追った研究でわかったこと

「昔、浮気をしたことがある」と聞いて、この人とこの先も大丈夫かと不安になる。あるいは、浮気をされた経験から、次の相手も信じきれない。そんな迷いを抱える人は少なくありません。研究では、過去の浮気は次の関係での浮気のリスクを高める要因の1つでした。ただし、それだけで相手の未来が決まるわけではありません。
3行でわかる
- 484人を2つの交際にわたって追った研究では、最初の交際で浮気をした人は、次の交際でも浮気をする割合が、しなかった人の約3倍だった。
- 前の恋人に浮気された人は、次の恋人にも浮気されたと答える割合が約2倍、浮気を疑った人は次も疑う割合が約4倍だった。
- 918人の調査では、今の交際中に浮気をしたことがある人は男性の23.2%、女性の19.2%だった。
01何が起きているのか
過去の浮気は、次の関係での浮気のリスクを高める要因の1つです。ただし、「浮気する人」という性格が決まっているわけではありません。
浮気の研究では、年齢や学歴、宗教、関係への満足度など、さまざまな要因が調べられてきました。インターネットが浮気のきっかけになりうることや、男女の差が縮まってきていることも指摘されています。
その中で「前の関係で浮気をしたか」は、長いあいだ直接調べられていませんでした。2017年、複数の交際にわたって同じ人を追いかけた研究で、初めて正面から検証されました。
ここで大事なのは、リスクが高いことと、必ず繰り返すことは違うという点です。研究が示すのは「傾向」であって、個人の運命ではありません。
02研究でわかっていること
前の交際での浮気は、次の交際での浮気を約3倍起きやすくしていました。浮気された経験や、疑った経験も、次の関係に持ち越されやすい傾向がありました。
Knoppら(2017)[1]
484人を、2つの交際にわたって追いかけた。最初の交際で浮気をした人は、次の交際でも浮気をする割合が、しなかった人の約3倍だった。前の恋人の浮気を知っていた人は次の恋人の浮気を報告する割合が約2倍、前の恋人の浮気を疑っていた人は次の恋人も疑う割合が約4倍だった。この傾向は、性別や結婚しているかどうかに関係なく見られた。
対象: 異性間の交際を2つ経験した成人484人 / 限界: 浮気の有無は本人の申告によるもの。
Markら(2011)[2]
一対一の交際中だと答えた男性506人・女性412人のうち、今の交際中に浮気をしたことがあると答えたのは男性の23.2%、女性の19.2%だった。浮気を予測できた要因は、男性で全体の17%、女性で21%にとどまった。
対象: 一対一の交際中の男女918人 / 限界: 1回の調査で、多くの要因は浮気を説明しきれなかった。
Fincham & May(2017)[3]
浮気の研究を整理したレビュー。浮気は心身の健康に広く悪影響を与えうること、浮気の頻度の男女差が縮まってきていること、同棲やインターネットが浮気の起きやすさに関わることなどを指摘している。
対象: これまでの浮気研究のレビュー / 限界: 研究ごとに「浮気」の定義が異なり、単純に比べにくい。
03見抜くサインと、身を守る小さな一歩
過去の浮気を知ったときは、相手の今の行動と、そのことへの向き合い方を見ます。自分の不安が前の関係から来ていないかも確かめます。
過去の浮気について、相手の向き合い方を見る
何があったかの細部より、相手がそのことをどう受け止めているかを見ます。人のせいにしていないか、同じことを繰り返さないために何を変えたかを聞きます。
所要 15分
今の行動が言葉と合っているかを見る
約束を守るか、隠しごとが増えていないかなど、今の行動を見ます。研究が示すのはリスクの傾向で、今の相手の行動の方が判断の手がかりになります。
所要 日々
自分の疑いが、前の関係から来ていないか振り返る
前の恋人を疑った経験がある人は、次の恋人も疑いやすい傾向がありました。根拠があるのか、前の経験がよみがえっているだけなのかを書き分けてみます。
所要 5分
04距離の取り方と相談先
不安が強いときは、一人で結論を出さず、信頼できる人に話を聞いてもらいましょう。疑いから相手を監視するのは避けてください。
- 過去の浮気だけを理由に相手を決めつけると、今の関係を自分で壊してしまうことがあります。
- 反対に、浮気が繰り返されているのに「次は変わる」と待ち続ける必要もありません。
- 相手のスマホを勝手に見るなどの監視は、関係をさらに悪くしやすく、自分も追い詰められます。
- 浮気された経験がつらく、次の関係に影響していると感じるときは、カウンセリングを使うのも一つの方法です。
05よくある質問
浮気の繰り返しについて、よく検索される疑問に研究の範囲で答えます。
一度浮気した人は、また浮気しますか?
しやすい傾向はあります。484人を追った研究では、前の交際で浮気をした人は、次の交際でも浮気をする割合が約3倍でした。ただし、全員が繰り返すわけではありません。
浮気された人は、次も浮気されやすいの?
前の恋人の浮気を知っていた人は、次の恋人の浮気を報告する割合が約2倍でした。理由ははっきりしていませんが、相手の選び方や関係のパターンが関わっている可能性があります。
浮気をする人はどれくらいいるの?
一対一の交際中の918人の調査では、今の交際中に浮気をしたことがある人は男性で23.2%、女性で19.2%でした。
過去に浮気した恋人とは別れるべき?
研究からは決められません。研究が示すのはリスクの傾向です。相手が過去とどう向き合っているか、今の行動が信頼できるかを見て、自分で判断することが大切です。
出典
- Knopp, K., Scott, S., Ritchie, L., Rhoades, G. K., Markman, H. J., & Stanley, S. M. (2017). Once a Cheater, Always a Cheater? Serial Infidelity Across Subsequent Relationships. Archives of Sexual Behavior, 46(8), 2301-2311. https://doi.org/10.1007/s10508-017-1018-1
- Mark, K. P., Janssen, E., & Milhausen, R. R. (2011). Infidelity in heterosexual couples: demographic, interpersonal, and personality-related predictors of extradyadic sex. Archives of Sexual Behavior, 40(5), 971-982. https://doi.org/10.1007/s10508-011-9771-z
- Fincham, F. D., & May, R. W. (2017). Infidelity in romantic relationships. Current Opinion in Psychology, 13, 70-74. https://doi.org/10.1016/j.copsyc.2016.03.008
