「好きバレ」を恐れて告白を先延ばしにする心理。後悔の研究でわかったこと

「好きだとバレたら気まずい」「言わなければ今の関係のままでいられる」。告白を先延ばしにする理由はいくつもある。だが、後悔について調べた研究では、実際に後悔として長く残るのは「振られたこと」より「言わなかったこと」の方だという結果が出ている。
3行でわかる
- 恋愛にまつわる後悔を思い出してもらうと、「振られた経験」より「言わずに終わった経験」の方が3倍以上多く挙げられた。
- 弱さや不安を打ち明けるとき、人は「相手にどう思われるか」を実際より悪く予想しやすい。
- この予測のズレは、開示の内容そのものより、開示という行為が持つ「正直さ」の価値を見落としていることが原因とされる。
01後悔しやすいのは「振られたこと」ではない
恋愛の後悔を思い出すと、行動しなかったことの方が圧倒的に多く挙げられる。
恋愛の意思決定を扱った研究では、参加者に「後悔している恋愛経験」を思い出してもらったところ、実際に告白して振られた経験より、気持ちを伝えないまま終わった「機会の逃し」を挙げた人の方が3倍以上多かった。架空の告白の場面を提示した実験でも、参加者は「振られること」より「機会を逃すこと」の方が後悔として重いと評価している。
02科学的にわかっていること
告白のハードルは、相手にどう思われるかの予想が実際よりも厳しく歪んでいることに一因がある。
Joel・Plaks・MacDonald[1]
恋愛にまつわる後悔を尋ねたところ、告白して振られた経験より、気持ちを伝えないまま終わった「機会の逃し」を後悔として挙げた人の方が3倍以上多かった。架空の告白の場面を提示した実験でも、参加者は「機会を逃すこと」の方を「振られること」より重い後悔と評価し、実際に告白するかを選ぶ場面でも、振られるリスクを取る方を選びやすかった。
対象: 恋愛の後悔についての想起調査と、告白の意思決定を扱った複数の実験 / 限界: 想起に基づく調査が中心で、実際の告白後の長期的な心理までは追跡していない。
Princeton大学の研究チーム[2]
不安や弱さを打ち明けた人は「相手に嫌われる」と予想したが、実際の相手の評価はそれより好意的だった。このズレの原因は、開示する内容の否定的さを気にしすぎて、開示という行為自体の「正直さ・誠実さ」が相手の好意を高める効果を見落としていることにあると分析されている。
対象: 弱さの開示に関する3つの実験 / 限界: 恋愛の告白そのものではなく、不安や弱さの開示全般を対象にした研究。
03先延ばしにしすぎないために
相手の反応を実際より悪く見積もっていないか、一度立ち止まって考える。
「振られたら」より「言わなかったら」を想像する
後悔として長く残りやすいのは、行動しなかった方だと研究で示されている。
相手の反応を実際より厳しく見積もっていないか疑う
弱さを見せることへの評価は、本人が予想するよりも好意的になりやすい。
「今のままの関係」を守ることの代償も考える
現状維持を選び続けることが、後から見て一番の後悔になる可能性もある。
04よくある質問
告白して振られるのと、告白せずに終わるのとではどちらが後悔する?
研究では、実際に振られた経験より「言わずに終わった機会」を後悔として思い出す人の方が3倍以上多いという結果が出ています。断られる痛みは記憶に残りにくく、行動しなかったことの後悔の方が長く残りやすい傾向があります。
弱さを見せると本当に嫌われる?
研究では、不安や弱さを打ち明けた人は「相手にどう思われるか」を実際より悪く予想する傾向がありました。実際の相手の反応は、内容の否定的さよりも、正直に打ち明けたこと自体を好意的に受け止めるケースが多いと報告されています。
出典
- Joel, S., Plaks, J. E., & MacDonald, G. (2019). Nothing ventured, nothing gained: People anticipate more regret from missed romantic opportunities than from rejection. Journal of Social and Personal Relationships. https://osf.io/sqyza
- What were you worried about? Actors' concerns about revealing fears and insecurities relative to observers' reactions. Self and Identity (Princeton). https://collaborate.princeton.edu/en/publications/what-were-you-worried-about-actors-concerns-about-revealing-fears/
- Bruk, A. et al. (2018). The beautiful mess effect. Journal of Personality and Social Psychology (University of Mannheim). https://scienceblog.com/g-beautiful-mess-effect-vulnerability-status/