相性と結婚

結婚前の同棲は離婚を増やすのか。「同棲効果」の研究でわかったこと

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CORT moving van, Fairway Trails Apartment complex, Ypsilanti, Township, Michigan.
Photo: Dwight Burdette / Public domain / Wikimedia Commons
AIによる調査公開されている研究論文をAI(Claude)が調べ、内容を確認して整理しました。特定の人を診断・判定するものではありません。出典は末尾にあります。

結婚を意識して同棲を始めたのに、「同棲したカップルは離婚しやすい」という話を聞いて、不安になったことはないでしょうか。実はこの通説、同棲そのものより「同棲を始めた時点でどれだけ将来を約束していたか」が関係していることが、複数の研究からわかってきています。

3行でわかる

  1. 婚約前に同棲を始めた夫婦は、婚約後に同棲した夫婦や結婚まで同棲しなかった夫婦より、結婚後の満足度が低く、離婚を考えやすい傾向が示された。
  2. ただし近年結婚した世代を対象にした調査では、同棲の有無自体と離婚のしやすさの関連はほとんど見られなくなっている。
  3. 「同棲=危険」ではなく、同棲を始めた時点でどれだけ将来を約束し合えていたかが鍵だと、研究では考えられている。

01「同棲すると別れやすい」と言われる悩みの正体

「同棲経験者は離婚しやすい」という通説は一部の研究に基づくが、実際は同棲そのものより、始めた時点の関係の深さが影響すると考えられている。

「同棲すると結婚後の離婚率が上がる」という話は、1990年代以降、欧米の研究で繰り返し報告されてきました。心理学者ガレナ・ローデス氏らは、この現象を「同棲効果(cohabitation effect)」と呼び、なぜ起こるのかを研究してきました。

ローデス氏らが2009年に提唱したのが「慣性理論(inertia theory)」です。交際中に同棲を始めると、家賃の分担や引っ越しといった実生活上の制約が生まれ、結婚への意思がまだ固まっていないカップルでも、関係を続けやすくなってしまう、という考え方です。つまり問題は同棲そのものではなく、将来への約束が曖昧なまま関係が「なんとなく」続いてしまうことにある、とされています。

02研究でわかっていること

複数の研究で、婚約前に同棲を始めた夫婦ほど満足度が低い傾向が確認された一方、近年の世代ではその差が小さくなっていることもわかっている。

Rhoades・Stanley・Markman(2009年)[1]

結婚している男女1,050人を調査したところ、婚約前に同棲を始めた人(43.1%)は、婚約後に同棲した人(16.4%)や結婚するまで同棲しなかった人(40.5%)と比べて、結婚の満足度・関係への献身・関係への自信が低く、否定的なコミュニケーションが多く、離婚を考えたことがある割合も高かった。

対象: 既婚男女1,050人(自己申告のアンケート調査) / 限界: ある時点の回答をもとにした調査で、同棲を始めた時点の関係の質そのものは測定していない。

Stanleyら(2010年)[2]

初婚の645人を追跡した調査では、婚約前に同棲を始めた人の28%が2001年までに離婚していたのに対し、婚約後に同棲した人は21%、結婚まで同棲しなかった人は20%だった。学歴や信仰、子どもの有無などの影響を差し引いても、この差は完全には消えなかった。

対象: 2001年の複数州アンケート調査、初婚645人(離婚124人・継続521人)、再婚200人 / 限界: 対象者の多くは1980〜90年代に結婚しており、同棲がより一般的になった近年の世代には当てはまらない可能性がある。

Manning・Cohen(2012年)[3]

1996年以降に結婚した、より新しい世代の女性2,003人・男性1,483人を調査したところ、結婚前に同棲していたこと自体は、男女ともその後の離婚のしやすさとほとんど関連していなかった。婚約した状態で同棲を始めていた女性だけは、その後の離婚リスクがやや低い傾向が見られた。

対象: 1996年以降に結婚した女性2,003人・男性1,483人(面接調査) / 限界: 女性のみで見られた効果であり、男性では同じ傾向は確認されなかった。

03後悔しないために、同棲前に確認したいこと

結論から言えば、「同棲するかどうか」より「同棲を始める時点でどれだけ将来を約束し合えているか」を確認することが、研究からは重要だと言える。

1

同棲を始める理由を言葉にしてみる

「家賃を節約したい」「なんとなく」ではなく、将来をどう考えているかを含めて、お互いの理由を話してみる。理由のズレに気づくきっかけになる。

所要 15分

2

結婚や将来の見通しについて具体的に話す

「いつ頃結婚を考えているか」「うまくいかなかったらどうするか」など、具体的な問いを持ち寄って話し合ってみる。

所要 30分

3

同棲後も定期的に関係を振り返る

同棲を始めたら終わりにせず、1〜2ヶ月に一度、今の関係に満足しているかをお互いに確認する時間を作る。

所要 月1回15分

04続けるためのコツ

「同棲したから危ない」と思い込むより、時代とともに変わりつつある研究結果を踏まえ、二人の関係の実態そのものに目を向けることが大切。

05よくある質問

ここでは、同棲と結婚に関してよく寄せられる疑問に、確認できた研究の範囲でお答えします。

同棲すれば結婚後の相性を確認できますか?

研究では、同棲の有無だけでなく、始めた時点でどれだけ将来を約束していたかが結果を左右するとされています。相性を知るきっかけにはなりますが、それだけで将来の結婚生活を保証するものではありません。

今、婚約前に同棲しているのですが、別れたほうがいいのでしょうか?

いいえ。研究が示すのはあくまで集団としての傾向であり、個々のカップルに必ず当てはまるわけではありません。不安であれば、将来の見通しについて話し合う機会を持つことをおすすめします。

同棲しないで結婚したほうが安全ですか?

そうとも言い切れません。近年の世代を対象にした調査では、同棲の有無自体は離婚のしやすさとほとんど関連していませんでした。同棲するかどうかより、将来についての話し合いの有無が重要だと考えられています。

出典

  1. Rhoades, G. K., Stanley, S. M., & Markman, H. J. (2009). The Pre-Engagement Cohabitation Effect: A Replication and Extension of Previous Findings. Journal of Family Psychology, 23(1), 107-111. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5956907/
  2. Stanley, S. M., Rhoades, G. K., Amato, P. R., Markman, H. J., & Johnson, C. A. (2010). The Timing of Cohabitation and Engagement: Impact on First and Second Marriages. Journal of Marriage and Family, 72(4), 906-918. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2904561/
  3. Manning, W. D., & Cohen, J. A. (2012). Premarital Cohabitation and Marital Dissolution: An Examination of Recent Marriages. Journal of Marriage and Family, 74(2), 377-387. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3487709/