年の差カップルは長続きするのか
年齢差と結婚満足度の研究でわかったこと

年の離れた相手と付き合っていたり、結婚を考えていたりすると、「年の差があると長続きしないのでは」と不安になることがあります。年齢差そのものが結婚の行方を決めるわけではありませんが、年数が経つにつれて見えてくる傾向が、いくつかの研究からわかっています。
3行でわかる
- 1万9千人超を13年追ったオーストラリアの調査では、年下の配偶者を持つ人の満足度は結婚直後は高いが、6〜10年ほどで同年代夫婦との差が消えていくことがわかった。
- 年の差がある夫婦は、収入の急な悪化などつらい出来事が起きたときに、同年代夫婦より満足度が落ちやすい傾向も確認された。
- 年の差が7年以上あるカップル126人を調べた2025年の調査では、年上側の方が年下側より満足度が高いという結果が出ている。
01何が起きているのか(悩みの正体)
年の差そのものが結婚の失敗を決めるのではなく、年数が経つにつれて年の差が意味を持ち始めることが、研究からわかっている。
年の離れた相手との結婚を考えるとき、「周りから何か言われるかもしれない」「将来、話が合わなくなるかもしれない」といった不安を持つ人は少なくありません。一方で、年が近いからといって、結婚がうまくいく保証もありません。
オーストラリアの大規模な家計調査データを使い、経済学者のワンシェン・リー氏とテラ・マッキニッシュ氏が2018年に発表した研究では、この「年の差と結婚満足度」の関係を、13年にわたる追跡データで検証しています。
02研究でわかっていること
年下の配偶者を持つ満足度の高さは長続きせず、年の差がある夫婦は経済的な打撃にも弱い傾向が、大規模調査で示された。
Lee・McKinnish(2018年)[1]
19,914人・7,600世帯超を対象にした13年分のパネルデータ(オーストラリアのHILDA調査)を分析。年下の配偶者を持つ人は結婚当初、同年代夫婦と同じかそれ以上に満足度が高かったが、結婚後6〜10年でその差は消えていた。年の差が大きい夫婦ほど、収入の急な悪化など好ましくない出来事が起きたときに満足度が下がりやすく、同年代夫婦より打撃に弱い傾向も見られた。
対象: オーストラリアの19,914人・7,600世帯超(13年分のパネルデータ) / 限界: オーストラリアの調査であり、他の国・文化でも同じ傾向が出るとは限らない。
Lehmiller・Agnew(2008年)[2]
年の差のある異性カップルは、同年代カップルより周囲からの反対や不賛成を多く経験しやすく、それ自体が関係への積極的な関わり(コミットメント)を押し下げることが示された。年の差があることそのものは、コミットメントの高さを直接下げる要因ではなかった。
対象/性質: 年の差カップルを含む異性の恋愛関係にある人たちを対象にした調査研究 / 限界: 恋人関係が中心で、結婚後の長期的な変化までは扱っていない。
Banburyら(2025年)[3]
年の差が7年以上あるカップル126人を調べた調査で、年上側の方が年下側より関係の満足度が高い傾向が見られた。男性では関係への満足度が、女性では性的な満足度が、年の差カップルを続ける上での予測因子になっていた。
対象/性質: 年の差7年以上のカップル126人を対象にしたオンライン調査 / 限界: 参加者が少なく、自己申告のアンケートに基づく。
03見分けるポイントと、今日からできる一歩
年の差そのものより、つらい出来事が起きたときに支え合えるか、周りの反応にどう向き合うかが、長続きの分かれ目になりやすい。
経済的な変化への向き合い方を話しておく
研究では、年の差がある夫婦は収入の悪化などの打撃に弱い傾向がありました。収入が減ったときどうするか、先に話し合っておくと安心です。
所要 15分
周りの反応にどう対応するか2人で決める
年の差カップルは周囲からの反対を経験しやすいとされています。何か言われたときどう受け止め、どう答えるかを2人で共有しておきましょう。
所要 10分
満足度を言葉で確認し合う
「今の関係に満足している?」と、ときどき言葉で確認し合うだけで、変化に早く気づけます。
所要 5分
04続けるためのコツと相談先
年の差は「乗り越える壁」ではなく「意識して話し合う領域」と捉えると、関係を続けやすくなる。
- 「年が離れているから」とすべてを年齢差のせいにせず、他の夫婦と同じように、日々の対話を大切にすること。
- つらい出来事が起きたときほど、「年の差のせいだ」と決めつけず、2人で状況を具体的に話すこと。
- 周りの意見に振り回されすぎず、自分たちの関係の心地よさを基準にすること。
05よくある質問
年の差があると、結婚生活はやっぱりうまくいかないのですか?
いいえ。年の差そのものが結婚の失敗を決めるわけではありません。研究では、年の差がある夫婦は困難への弱さが見られましたが、必ず破綻するという結果ではありませんでした。
年上が男性か女性かで、結果に違いはありますか?
研究によって結果は分かれています。2025年の調査では年上側の満足度が高い傾向が見られましたが、男女どちらが年上かで一律に差が出るとは言えません。
周りに結婚を反対されたら、どうすればいいですか?
研究では、年の差カップルは周囲からの反対を経験しやすく、それ自体がストレスになることが示されています。反対の声にどう向き合うかを、2人であらかじめ話しておくことが助けになります。
出典
- Lee, W.-S., & McKinnish, T. (2018). The marital satisfaction of differently aged couples. Journal of Population Economics, 31(2), 337–362. https://doi.org/10.1007/s00148-017-0658-8
- Lehmiller, J. J., & Agnew, C. R. (2008). Commitment in age-gap heterosexual romantic relationships: A test of evolutionary and socio-cultural predictions. Psychology of Women Quarterly, 32(1), 74–82. https://doi.org/10.1111/j.1471-6402.2007.00408.x
- Banbury, S., Pacan, B., Kostadinova, D., Hada, J., Morriss-Roberts, C., Quarcoo, S., & Chandler, C. (2025). The relationship between age-gap relationships/dating, sexual function, relationship satisfaction, sexual self-efficacy and well-being. Sexual and Relationship Therapy, 40(3), 548–563. https://doi.org/10.1080/14681994.2025.2506088