相性と結婚

結婚前に確認したいこと:長続きする関係を予測する研究

· 約6分で読めます

Placing a wedding ring.
Photo: Petar Milošević / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開されている研究論文をAI(Claude)が調べ、内容を確認して整理しました。特定の人を診断・判定するものではありません。出典は末尾にあります。

「この人と結婚して、うまくいくだろうか」。結婚を考えるとき、多くの人が、相性や将来への不安を感じます。研究では、関係の満足度を予測する要素が、かなり具体的にわかってきました。ただし、結婚後の変化は、予測が難しいことも示されています。

3行でわかる

  1. 43の研究をまとめた分析で、関係の満足度をよく予測したのは、相手が自分にコミットしている、感謝、性的な満足度、喧嘩の少なさなどでした。
  2. 喧嘩のときに、感情を否定的に表す、防御的になる、引きこもる夫婦は、のちに別れるリスクが高い傾向がありました。
  3. 一方、結婚後に満足度が上がるか下がるかは、アンケートの回答では、ほとんど予測できませんでした。

01相性は「診断」できるのか

相性の良し悪しを、一度の診断で決めることはできません。研究は、満足度の高さは予測できても、その後の変化は予測しにくいと示しています。

「相性診断」で、結婚してうまくいくかがわかる、と期待する人は多くいます。しかし、研究では、関係の質を左右する要素はわかっていても、変化までは読めないとされています。

だからこそ、結婚前に「予測できること」を確かめ、結婚後の変化に備える話し合いをしておくことが、現実的な準備になります。

02研究でわかっていること

関係の満足度を予測する要素は、大規模な分析で整理されています。結婚後の変化は、予測が難しいことも、あわせて報告されています。

Joel ら(2020)[1]

29の研究室が集めた、43の追跡データセットを機械学習で分析しました。関係の満足度を予測する上位の要素は、相手が自分にコミットしていると感じられること、感謝、性的な満足度、相手が満足していると感じられること、そして対立(喧嘩)の少なさでした。個人の特性では、人生の満足度、否定的な感情、抑うつ、愛着の回避と不安が上位でした。関係の要素は最大45%(開始時)、18%(研究の終わり)の差を説明しました。関係の満足度の「変化」は、アンケートの回答からは、ほとんど予測できませんでした。

対象: 29研究室、43の追跡研究のデータ / 限界: 自己申告のアンケートによる分析で、「予測」は原因を意味しません。

Gottman と Levenson(1992)[2]

73組の夫婦を1983年と1987年に調べました。夫婦の感情のやり取りのバランスが取れていない(「非調整」と分類された)夫婦は、否定的な感情の表現が多く、肯定的な表現が少なく、頑固さや引きこもりが多く、防御的な傾向が強く、のちの別れ(別居を含む)のリスクが高い傾向がありました。

対象: 73組の夫婦 / 限界: 少人数で30年以上前の研究です。近年の大規模研究による検証が必要です。

Karney と Bradbury(1995)[3]

結婚の質と安定が、時間とともにどう変わるかを、115件の追跡研究(合計4万5千組以上の結婚)から整理したレビューです。結婚がどう発展し、うまくいくか、または失敗するかは、時間をかけた追跡データで理解するのが最適だと論じています。

対象: 115件の追跡研究のレビュー / 限界: 1995年までの研究の整理で、現在の状況と異なる部分があります。

03結婚前に、話し合っておきたい3つのこと

予測要素の上位にあった「コミットの実感」「感謝」「喧嘩のしかた」を、実際の会話に落とし込みます。以下は、研究から考えた工夫です。

1

お互いのコミットを、言葉で確かめる

研究で満足度を最もよく予測した要素の1つが、「相手が自分にコミットしていると感じられること」でした。「この関係を、どのくらい大切にしたいと思っている?」と、率直に聞いてみましょう。

所要 20分

2

感謝を、具体的な言葉にする習慣を作る

感謝は、満足度の上位の予測要素でした。「ありがとう」に加えて、「〇〇してくれて助かった」と、何がうれしかったかを1文添えてみてください。

所要 1分/日

3

喧嘩のときの、お互いの癖を知る

Gottman らの研究では、防御的になる、引きこもる、頑固になるといった行動が、別れのリスクと関わっていました。過去の喧嘩を思い出し、自分と相手がどんな癖を出すかを、落ち着いた時に話しましょう。

所要 30分

04続けるためのコツ

一度の話し合いで終わらせず、続けることで関係は育ちます。研究でも、変化は予測しにくいとされているため、定期的な確認が有効です。

相手から暴力や、人格を否定される言葉、行動の制限を受けている場合は、結婚の話し合い以前に、身の安全を優先してください。DV相談ナビ(#8008)に相談できます。

05この研究から考えた、こんなアプリ

結婚前の対話を、質問に答えるだけで進められるアプリです。

APP IDEA

ふたりの対話カード(仮)

不安を抱えたまま進む結婚 → 話し合って納得して進む結婚

  • 「コミット」「感謝」「喧嘩の癖」など、研究で関わりが示された話題を、質問カードで順番に話し合える。
  • 毎日1つの感謝を記録して、二人で振り返れる。
  • 話し合いの前に、自分の気持ちを整理して、AIに相談できる。

こんなアプリがあったら使いたいですか? 感想やほしい機能は SEADICEのトップページ から教えてください。

06よくある質問

よくある疑問に、研究の範囲で答えます。

相性診断で、結婚がうまくいくかわかりますか?

今回の出典では、満足度の予測はできても、結婚後の変化は、アンケートからほとんど予測できませんでした。診断で成否を決めるのは、勧められません。

価値観が違う相手とは、うまくいきませんか?

今回の出典では、価値観の一致そのものは、上位の予測要素として挙げられていません。上位は、コミットの実感や感謝、喧嘩のしかたなどでした。

喧嘩が多い夫婦は、別れやすいですか?

Gottman らの研究では、喧嘩の回数より、否定的な感情の表し方や、防御的・引きこもりの行動が、のちの別れのリスクと関わっていました。

出典

  1. Joel S, Eastwick PW, Allison CJ, et al. (2020). Machine learning uncovers the most robust self-report predictors of relationship quality across 43 longitudinal couples studies. PNAS. https://doi.org/10.1073/pnas.1917036117
  2. Gottman JM, Levenson RW. (1992). Marital processes predictive of later dissolution: behavior, physiology, and health. Journal of Personality and Social Psychology. https://doi.org/10.1037/0022-3514.63.2.221
  3. Karney BR, Bradbury TN. (1995). The longitudinal course of marital quality and stability: a review of theory, method, and research. Psychological Bulletin. https://doi.org/10.1037/0033-2909.118.1.3